tripb11 チョコレート紀行 ─ベルギーへ行く─






ごきげんに歩くも、とつぜん空気が変わった。





たのしいショッピング街から一変、
重くて暗い、なんとなく邪悪なムード。
裁判所だ。





角を曲がって、そのばかでかい、ばか古い建物が目に入ったとき
頭をかかえて、逃げ出したくなった。
ものすごい威圧感。なぜここまで大きくする必要があったのか。
柱だけでも、尋常じゃない太さ。
こんなのをつくるのに、いったいどれくらいの人が犠牲に!?
いったいどれくらいの人が不当に裁かれ!?
ちいさな人生を虫けらのごとく…などと、勝手におぞましい歴史を想像して
「やっぱり、コワイ!!!」と、
息を止めながら、慌ててホテルの方向へと引き返した。