タイ修行の旅　─バンコクへ行く─



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突然ですが、わたくし修行に出ることになりました。

何の修行かと申しますと、悟りを開きたいとか、
そんな宗教チックなお話ではまったくなく、ムエタイの修行であります。
ムエタイとは、そう、格闘技のあれです。タイの国技です。
なぜムエタイなのか。

何を隠そう、ちょうど昨年の今頃、
「絶対向いてるから！」と友人になかば強引に誘われて、
K-1のジムに入り、キックボクシングを始めたのでした。
といっても、よくある「ダイエットのためのボクササイズ〜♪」ではなく
本気と書いてマジと読むような、本格的なジム。
元世界チャンピオンや、現役の選手たちが直接ミットを持って指導してくれる
マンツーマンが基本のすごいとこなんです。

学生以来、まったくスポーツをしてこなかった私にとっては
犬も触ったことがないのに、いきなり動物園の檻の中に入れられたような（？）
ずっと文系だったのに、いきなり理系の博士とつきあうような（？）
とにかく、ありえない出会いでした。

「格闘技の人たちってなんかコワイ！」と思っていたのに、
実際に話してみると、ピュアで、ポジティブで、
むしろ、こっちの方がまともなのでは！？と思ってしまうくらい、水があって。
キックボクシング自体も、機械を相手に体を鍛えるのとちがって
人間を相手に、空気を読んだり、距離をはかったりしながらする
コミュニケーションが楽しくて、ぜんぜん飽きない！
そして何より、信じられないほど汗をかいて、体も心もまっしろになる。
気づけば、週に2回ペースで通うほど、
すっかりハマっていたのでした。



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