ちいさなひとり旅　─ヘルシンキへ行く─ 　　1日目　2日目　3日目　4日目　旅を終えて





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5月3日（火）　ヘルシンキ



今日は大切な日。なぜなら、一番行きたかったアラビアの工場へ行く予定だから。
トラムという路面電車の終点にある。
その前にキアズマという国立現代美術館へ行こう。





テルヒも友人も勧めてくれたキアズマは、アメリカの建築家スティーブン・ホールの設計で、
見る方向によって、全然違う建物のように見える。
とくに建物のお尻のほうにある曲線は、ぎょっとするほどインパクトがあった。
「K｣のシールを貼って入った建物の中は、吹き抜けが心地よく、
ひとつひとつの部屋をつなぐ木製の引き戸の自動ドアが絶妙のタイミングで、
まるで透明人間がエスコートしてくれているかのよう。
すみずみまで、飽きることなく、素晴らしかった。

ただ、内容は、ものすごかった・・・。
Factory of Lifeというテーマでいろんなアーティストの作品が展示されていたけど、
中には、こわくて動けなくなるものがあった。
アートを見ると、私はすごく消耗する。
作品を見た瞬間から、その本意や本質に行きあたるまでの真空の時間。
そして自分なりの答えに行き着いたときに押し寄せる感情の波。
私が好きなものは、最後に希望がもてるもの。
生きていることが、いいことだなと思えるものなんだとわかった。
とくに好きなのは、2つあった。




館内にあったメッセージボード。
私も書いてきました。




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